「私が生まれるために数多くの人の人生があった。幸せに暮らした人がいたかと思えば、
死にたいほどの苦しみに合い、耐え抜いた人もいたでしょう。
もし、父親が幼いときに死んだとすれば、もし、その何世代前に存在していた人が子供を産まずに
死んでいたとしたら、今の私はなかったでしょう。」
こう考えたリュウタは自殺を図ろうとしていた北森上等兵に話かけました。
「俺たちが生まれる前に色々な人生があって、たくさんの人の涙と汗があったからこそ俺たちがあるのに、
自分の命を簡単に考えて自殺してしまったらどうするんだ。これから続く数多くの人の人生まで
奪ってしまうことになるんだぞ。」
一人の青年が友に悩みをぶちまけました。
「俺はかなり自信満々だったけれど、このごろは俺がこの世の何の役にもたたない存在だと思うんだ。」
「そうか、この世で生きている意味を見つけることができないと思っている人もいるだろう。人間も、犬も、
猫もただの動物に過ぎない。死んでしまえば何もなくなってしまうと考える人もいるだろう。
だが、見るもの聞くものすべて創造主なる神と深い関係があることを感じながら生きている人もいるんだ。」
いくら頭が悪くても、腕や足がなくても。いくら性格が悪くても、盗癖があっても、健康でも、
神が廃棄物のように捨てられる人間は一人もいません。
神は人間すべてに尊いいのちをくださいました。
生きるということはある意味権利ではなく「義務」であり、「任務」なのです。